CRSでは数値や文字列を定数として扱うことが可能で以下の種類があります。
種類 |
CRS型 |
表記例 |
|
数値 |
10進整数 |
Number |
100, -100 |
16進整数 |
0xFF, -0xFF |
||
実数 |
3.14, -3.14 |
||
論理型 |
true, false |
||
固定小数点数
|
Fixed |
10.19F,
-10.19F |
|
文字 |
文字列 |
String |
"sky\n" |
時間 |
日付 |
Date |
"2003/09/01" |
時刻 |
"2003/09/01
12:10:11" |
また特別な文字"\"を使用して文字列に制御コードや文字列の区切り文字などを含めることが出来ます。制御コードとその表記方法を以下に示します。
制御コード、文字 |
表記 |
使用例 |
改行 |
\n |
"1行目\n2行目" |
復帰 |
\r |
"1行目\r\n2行目" |
タブ |
\t |
"項目1\t項目2" |
\ |
\\ |
"\\100" |
また、上記以外にCSV定数などパッケージで定義されるパッケージ固有の定数を利用することができます。通常、パッケージ固有の定数は << 演算子によりオブジェクトを初期化する際に利用します。
CSV定数の例
CsvDocument csvdoc << csv {
1,2,3
4,5,6
};
パッケージ固有の定数は、以下の書式で定義されます。
プレフィックス [ ‘(‘ 引数リスト ‘)’ ] 開始CODE データ本体 終了CODE
先のCSV定数の場合、プレフィックスは"CSV"、引数リストは省略、開始CODEは"{"、終了CODEは"}"で、データ本体は1,2,3と4,5,6です。プレフィックスや開始CODE、終了CODEはパッケージにより定義されます。例えばxml定数の場合、プレフィックスは"XML"、開始CODEは"<<-"、終了CODEは"->>"となります。
XML定数の例
XmlDocument xmldoc << xml <<-
<?xml version="1.0"?>
<sample>
<node/>
</sample>
->>;
パッケージ固有の定数記述内部では、CRS仕様は無効となります。CRS固有の定数や式などを記述することはできません。
$DESIGNTIME定数は、Biz/DesignerによるCRSスクリプトの開発中に使用します。
Biz/DesigerではCRSスクリプトへの変更内容は即時にデザインペインに反映されます。この動作は作成画面の確認には便利ですが、すぐに確認する必要の無い処理については不要と感じることがあります。
$DESIGNTIME定数を使用することで、デザイン中には動作させないように記述することが可能になります。
$DESIGNTIME定数
true |
Biz/DesignerによるCRSスクリプト記述中 |
false |
Biz/Desigerによるデバッグ実行中 またはBiz/Browserによる実行中 |
使用例
if (!$DESIGNTIME) {
/* デザイン中は実行しない処理 */
}
一部のメソッドやプロパティは、デザイン中に実行するとエラーになるものがあります。それらの処理は上記の使用例のように条件を !$DESIGNTIME(デザイン時以外)としたif文の中に記述することでエラーを回避できます。